バイレ(踊り)

フラメンコ舞踊の特徴

フラメンコ舞踊の特徴は、生のギター伴奏とカンテと呼ばれる歌にあわせて、サパテアードと呼ばれる技巧で足をうちながらリズムを奏で、マノと呼ばれる手首をまわしながら指先に感情をこめながら踊ります。

フラメンコはカンテ(歌)、トケ(ギター)、バイレ(踊り)の3つがそろって成り立つアルテ(芸術)ですが、フラメンコ独特のコンパスというルールを守れば、踊り手は自由に踊ることができます。

歌を歌ってもらうにはジャマーダという合図をだし、テンポを上げたければスビーダしてテンポをあげ、伴奏を一度しめたければシエレで伴奏をしめます。

カンテはスペイン語で歌われますのでスペイン語の勉強をしたほうがベストですが、かといって神経質になってレトラのすべての意味を理解する必要はありません。歌を聞いて自分が感じたまま踊ることが大切です。
フラメンコのレトラ(歌詞)は、詩みたいに翻訳するのが難しい内容がたくさんあり、スペイン人でもその意味がよくわからないものもあるからです。

 

|基本姿勢

フラメンコ舞踊の基本姿勢は、骨盤の上に上体をのせ、まっすぐ立ちます。


正しい基本姿勢

胸は上に引き上げ、下半身は地面に向かって膝を少し曲げ腰の位置は低め、踊っているときに頭のポジションが上下に動かないようにします。

スペインは土葬の国なので地面に魂が宿るといわれていて、魂の宿る地にはいつくように踊らなくてはいけません。そのため、バレエのようにジャンプすることは絶対にありません。

 


ブレリアなど曲によっては上体を前に倒して踊ることがよくあり、フラメンコ舞踊の特徴でもありますが、猫背にならないよう気をつけましょう。


この写真のような猫背になってはいけません。

 

足を打つ時、必ず膝を少し曲げた状態で打ちます。
スペインに比べると交通機関が発達している日本ではあまり歩かない人が多いため、足腰の弱い人が多く、初心者は膝を少し曲げたまま踊ることが難しいようです。

しかし、膝をのばして足を打つと膝に衝撃がいくので膝を痛める原因になります。膝を曲げたまま踊れない人は、スクワットなど足のトレーニングをして踊りに必要な体づくりをしましょう。

基本姿勢についての解説は下記にある解説ビデオを参考にしてください。

 

| サパテアードについて

フラメンコ舞踊は、Zapateado(サパテアード)と呼ばれる技巧でリズムを奏でますが、このサパテアードはゴルペ、プランタ、タコン、プンタの4つの打ち方がベースになっています。

 

ゴルペ

Golpe(ゴルペ)とは、足裏全体で打つこと。

 

プランタ

Planta(プランタ)とは、足の前側で打つこと。

スペイン人によってはプランタのことをメディオと呼ぶ人もいます。メディオとは半分という意味で、足の半分を使う、という解釈でこのような言い方をするようです。

 

タコン

Tacon(タコン)とは、かかとで打つこと。
このタコンは、上から打つ場合と、ゴルペの後にかかとを上にあげて打つ場合と2種類あります。

 

プンタ

Punta(プンタ)とは、つま先で打つこと。

 

ラティゴ(ラティギージョ)やチャフラン

上記の4つが基本の打ち方ですが、この他にlatigo ラティゴ(latiguillo ラティギージョともいう)やchaflán チャフランなどの技巧もあります。
ラティゴは鞭という意味で鞭を打つように足を打ちますが、音がなるのに時間がかかるため、練習生には教えない教室もあるようです。

 

足の打ち方について、基本姿勢について解説した動画です。参考にしてください。

 

|ブラソについて

フラメンコ舞踊は、背中のインナーマッスルを使って上腕を内旋しながら、ブラソと呼ばれる腕は常に丸い優雅なラインをだして踊ります。

小さいころから舞踊をしていた人は、感覚で体をつくり踊ってきたので「ブラソを背中であげて背中で踊る」というこの曖昧な表現でも理解し出来ます。しかし、大人になってからフラメンコ舞踊を学ぶ人は、この背中で踊るということが頭でも体でも理解出来ないようです。

これを解剖学的に説明すると、僧帽筋下部、菱形筋(前鋸筋とのバランスも大切)、広背筋を収縮してブラソ(腕)を動かし、ブラソ上腕の内旋は肩甲下筋と大円筋(少し大胸筋と広背筋も)を使います。
この筋肉が使えなければどうなるか?
使える筋肉、つまり三角筋や僧帽筋上部を使ってブラソをあげて踊るので、肩がどうしても上に上がってしまい、フラメンコらしい美しいラインは出せません。

小さい頃バレエを習っていた人は、広背筋や僧帽筋下部、菱形筋などが使えるので、すぐ美しいラインで踊ることが出来ます。

大人になってから舞踊を学ぶ人は、スタート地点が違います。普段意識しない広背筋や僧帽筋下部、菱形筋がきちんと使えるようトレーニングをして、舞踊に必要な体をつくり、背中で踊れるようにしていけば必ず上達します。

 

猿手について

日本人は猿手の人が多いので、このフラメンコ独特のブラソのラインをだすのが不利です。


猿手とは、手を前にだすと腕がぴったりつく腕のことをいいます。

猿手もしくは、猿手ぎみの人は、手を横にまっすぐ伸ばすと肘が下にさがります。

フラメンコのブラソ(腕)は、きれいな丸いラインをだして肘は上側を向いていないといけないので、この猿手の人はきれいなブラソのラインがだしずらく不利なんです。本人がそのことを知った上で美しく見せるための努力をすればいいんですが知らないと、、、、、、
いつまでたっても、きれいなラインをだすことは出来ません。


上腕は内旋して、肘から下は外旋します。

猿手の人でも上腕を内旋するテクニカをしていけば、美しいラインを出せるようになるのであきらめないでください。

この猿手の生徒は、長年の努力でフラメンコのブラソのラインがだせるようになりました。

大人になってから習う人、特に猿手の人はこのフラメンコ独特のラインをだすのに苦労します。
日常ではほとんど使わないローテーターカフという肩甲骨のインナーマッスルが使えるようトレーニングをすると、フラメンコらしいラインがだしやすくなり、また四十肩五十肩予防にもなるので、是非自宅での練習にインナーマッスルトレーニングを取り入れてください。

トレーニング方法はこの動画を参考にしてください。

 

|マノについて

フラメンコ舞踊は、マノと呼ばれる手首を回しながら苦しみや喜びなどの感情を指先で表現していきます。

手首は外回しと内回しを交互にするのが基本です。

内回し

外回し

女性は指先を繊細に動かしますが、男性は女性よりシンプルに指先を動かします。
初心者は、親指が外側にでたまま踊る人が多いので気をつけましょう。

 

ブラソとマノの使い方、テクニカ練習方法はこの解説動画を参考にしてください。

 

フラメンコ舞踊に必要なグッズや小物の解説はこちらをご覧ください>>

  • この記事を書いた人

松本真理子

Mariフラメンコ教室を主宰しながらフラメンコの魅力をブログで発信中。 フラメンコの聖地スペイン・へレスの伝統ある”ペーニャ・ラ・ブレリア”でメインのソリストとして出演を果たし、2019年にはへレスの国際的なフェスティバルの初日にラ・グアリダ・デル・アンヘルにて松本真理子リサイタルコンサートの快挙を成し遂げ、2021年第2回フラメンコWebフェスティバルにて動画作品”el Canal”が総合評価部門で入賞、関西テレビ「よーいドン」番組などのメディアでカリスマとして紹介された大阪のフラメンコ舞踊家。

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