https://flamenco-marilacampanilla.com

フラメンコの曲種紹介

アレグリアス  - フラメンコの曲種紹介シリーズ1-

フラメンコの中でソレアと並ぶ最も代表的な曲種であるAlegrías (アレグリアス)は、Alegría(喜び)からきていて、南スペインの港町カディスが発祥の地です。

スペインの文献によると、アレグリアスの原型はスペイン北東部の民謡“ホタ”がカディスで“ホタ・デ・カディス”となり、そこからカンティーニャスがうまれ、アレグリアスへと発展していきました。

曲の構成にメリハリがあり、レトラの長さが決まっているので即興で踊りやすく、多くのプロが好んで踊る曲です。

カンティーニャグループに属するこの曲は、12拍で1コンパスの3拍子系リズム形式で、アセントと呼ばれるアクセントが12・3・6・8・10にあるため、最初はこのコンパス感を身につけるのに苦労します。

 

| 踊りの曲構成(伝統的なスタイル例)

フラメンコ舞踊は曲の構成を好きに変えることが出来ますが、一般的によく踊られる伝統的なスタイル例は以下になります。

サリーダ
プリメラ・レトラ(+コルティ―ジャ) 一つ目の歌振り
セグンダ・レトラ(+ルティ―ジャ) 二つ目の歌振り
シレンシオ
パソ・デ・カステジャーノ
エスコビージャ
ブレリア(デ・カイ)

 

| 曲構成の解説

サリーダという出だしの歌は、ティリティタタンタンという4コンパスのエストリビージョが伝統的スタイルです。

踊りで歌われるレトラは、Alegría de Cádiz(アレグリアス・デ・カイ)が一般的で、7~8コンパスのレトラの後に続けてコルティ―ジャ(エストリビ―ジョ)が4コンパス歌われます。
稀にコルティージャが2コンパスだけの場合もありますが、カンタオールに特別な要望を出さない限り、7コンパス(コンテスタシオンをいれると8コンパス)+4コンパス、つまり11コンパスの長さで歌われます。

余談ですが、南スペイン人はカディスのことをカイと呼ぶため、Alegría de Cádizをアレグリアス・デ・カイと言います。

Alegría de Córdoba (アレグリア・デ・コルドバ)のレトラを稀に使う人もいます。その場合、珍しいからかプログラムなどにAlegría de Córdobaとわざわざ明記しています。Alegría de Cádizの場合は“Alegrías” と明記され、わざわざde Cádizと書きません。

このレトラのテンポはアマチュア練習生なら♪144くらいですが、プロは♪160~180くらいと速いテンポで踊ります。

カンティーニャやロメラのレトラはよく似ているので、アレグリアスと一緒に使われることもありますが同グループのカラコレスのレトラが使われることはありません。

シレンシオの長さは短めと長めの2種類がありますが、踊り手によってはこのシレンシオとパソ・デ・カステジャーノを踊らない人もいます。フラメンコは踊り手が好きに踊っていいので問題ありません。

パソ・デ・カステジャーノを踊る場合、レトラの長さは4コンパスです。

エスコビージャは踊り手の一番の見せ場のパートで、サパテアードという足技で観客を魅了します。
ドブレ(倍のリズム)かセンシージョ、どちらのリズムでも始めることができます。ドブレ・ティエンポは後でブレリアにつなげるためセンシージョのリズムに変えなくてはいけないので初級生には難しいため、練習生用のエスコビージャはセンシージョで始まることが多いです。
センシージョで始まる場合、必ずコルト・コルト・ラルガで足を打ちます。コルトとは短い、ラルガは長いという意味で、コルト6拍、ラルガは12拍で、コルト・コルト・ラルガは6拍・6拍・12拍のリズム構成のことです。

巧みな足技を披露した後、最後のパートのブレリアはブレリア・デ・カイのレトラにあわせて踊るのが一般的で、早いテンポで昇華していきます。スペインのマドリッドのタブラオでは、ブレリア・デ・カイ以外の歌を時々耳にしましたが、伝統的スタイルはブレリア・デ・カイとティリティタタンタンというエストリビージョで終えます。

ブレリアのテンポはアマチュア練習生なら♪180~190くらいですが、プロは♪200~230くらいと速いテンポで踊ります。

 

曲の構成の解説は以下動画も参考にしてください。

 

| 衣装

喜びを表現する曲種なので、明るめの色の水玉や花柄で、ボランテというフリルつきの衣装を着ましょう。
まだ経験の浅い練習生はブラソのラインが綺麗にだせるまで
袖付きの衣装を着用すれば、ブラソの粗さは衣装で多少ごまかすことが出来ます。

スペイン人によっては、苦しみから見出した喜びだからと黒の衣装を着て踊る人がいますが、
練習生は明るい色の衣装を着てアレグリアスを踊ることをお勧めします。

 

 

| 踊りの見本動画

見本となる動画は、フラメンコ界を代表する踊り手エバ・ジェルバブエナのアレグリアス。

エバがまだ若い時の映像ですが、コンパス感が素晴らしくて躍動感あふれるこの動画は
何度見ても飽きません。

頭の中にこういうフラメンコの見本となる映像がしっかりあると上達の速度は違います。
鏡をみて見本の踊りに近づけるよう、イメトレも大切にしましょう。

  • この記事を書いた人

松本真理子

Mariフラメンコ教室を主宰しながらフラメンコの魅力をブログで発信中。 フラメンコの聖地スペイン・へレスの伝統ある”ペーニャ・ラ・ブレリア”でメインのソリストとして出演を果たし、2019年にはへレスの国際的なフェスティバルの初日にラ・グアリダ・デル・アンヘルにて松本真理子リサイタルコンサートの快挙を成し遂げ、2021年第2回フラメンコWebフェスティバルにて動画作品”el Canal”が総合評価部門で入賞、関西テレビ「よーいドン」番組などのメディアでカリスマとして紹介された大阪のフラメンコ舞踊家。

-フラメンコの曲種紹介
-, , , , ,

© 2022 松本真理子のフラメンコブログ Powered by AFFINGER5